後遺障害10級について
目次
後遺障害10級は、日常生活に支障をきたすような傷病に認められます。
この記事では泣き寝入りしないように後遺障害10級について説明していきます。
1 後遺障害10級の類型
後遺障害10級の類型は11あります。
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後遺障害10級1号
後遺障害10級1号の症状は、「一眼の視力が〇・一以下になつたもの」です。
眼鏡やコンタクトを使っても片方の目の視力が0.1以下になった場合に認定されます。
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後遺障害10級2号
後遺障害10級2号の症状は、「正面を見た場合に複視の症状を残すもの」です。
複視を残す定義とは、
・本人が複視を自覚している
・眼筋の麻痺など複視を残す明らかな原因が認められる
・ヘススクリーンテストで水平方向または垂直方向の目盛りで5度以上離れた位置にあることが確認される
場合をいいます。
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後遺障害10級3号
後遺障害10級3号の症状は、「咀嚼又は言語の機能に障害を残すもの」です。
咀嚼機能に障害を残すとは、
固形の食べ物のうち、たくあん、らっきょう、ピーナッツなど一定の固さのものは咀嚼がまったくできないか、十分にできない場合をいいます。
言語機能に障害を残すとは、
以下の4種の子音のうち、1種以上の発音ができない場合をいいます。
口唇音(ま行、ぱ行、ば行、わ行、ふ)
歯舌音(な行、た行、だ行、ら行、さ行、しゅ、し、ざ行、じゅ)
口蓋音(か行、が行、や行、ひ、にゅ、ぎゅ、ん)
喉頭音(は行)
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後遺障害10級4号
後遺障害10級4号の症状は、「十四歯以上に対し歯科補綴を加えたもの」です。
歯科補綴とは、歯を失ったり著しく欠損したりした場合、入歯やブリッジなどの人工物で補う処置のことをいいます。また、治療のために歯冠部を4分の3以上削ることになり欠損した場合も、歯科補綴に含まれます。
14本以上の歯に対して、入れ歯やブリッジといった処置が行われた場合、後遺障害10級4号が認定されます。
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後遺障害10級5号
後遺障害10級5号の症状は、「両耳の聴力が一メートル以上の距離では普通の話声を解することが困難である程度になつたもの」です。
両耳の平均純音聴力レベルが50デシベル以上のもの
両耳の平均純音聴力レベルが40デシベル以上、かつ、最高明瞭度が70%以下のもの
の場合に認定されます。
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後遺障害10級6号
後遺障害10級6号の症状は、「一耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することができない程度になつたもの」です。
片耳の平均純音聴力レベルが80デシベル以上90デシベル未満のもの
をいいます。
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後遺障害10級7号
後遺障害10級7号の症状は、「一手のおや指又はおや指以外の二の手指の用を廃したもの」です。
手指の用を廃するとは、
・末節骨の長さが半分以下になった
・中手指節関節または近位指節間関節の動きが、通常の半分に制限されている
・おや指を橈側または掌側に曲げたときの動きが、通常の半分に制限されている
・指先の腹部分・外側部分の皮膚の表面や内部の感覚がまったくない
の場合をいいます。
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後遺障害10級8号
後遺障害10級8号の症状は、「一下肢を三センチメートル以上短縮したもの」です。
X線写真などで左右の足を比較し、一方の足が3㎝以上短くなっていることが認められた場合、後遺障害10級8号に認定されます。
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後遺障害10級9号
後遺障害10級9号の症状は、「一足の第一の足指又は他の四の足指を失つたもの」です。
足指を失ったものとは、中足指節関節から先を失った状態をいいます。
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後遺障害10級10号
後遺障害10級10号の症状は、「一上肢の三大関節中の一関節の機能に著しい障害を残すもの」です。
上肢の3大関節とは、
・肩関節
・ひじ関節
・手関節
をいいます。
関節の機能に著しい障害を残すとは、
・関節の可動域が、健康な関節の動きの半分に制限されている
・人工関節、人工骨頭に置き換えた関節の可動域が、健康な関節の動きの半分を超える
場合をいいます。
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後遺障害10級11号
後遺障害10級11号の症状は、「一下肢の三大関節中の一関節の機能に著しい障害を残すもの」です。
下肢の3大関節とは、
・股関節
・膝関節
・足関節
をいいます。
関節の機能に著しい障害を残すとは、
・関節の可動域が、健康な関節の動きの半分に制限されている
・人工関節、人工骨頭に置き換えた関節の可動域が、健康な関節の動きの半分を超える
場合をいいます。
2 後遺障害10級の後遺障害慰謝料
10級の後遺障害慰謝料は、自賠責保険基準だと190万円、弁護士基準だと550万円となります。360万円もの差があります。
弁護士基準を採用させるためには弁護士に依頼をするか、自ら訴訟提起する必要があります。
弁護士に依頼することで弁護士基準を採用してもらえるのは、弁護士であれば訴訟をすることは容易であり、適切な訴訟遂行をすることができるため、あまりにひどい条件の場合、裁判を起こされる可能性が高いため、わざわざ訴訟とせずに弁護士基準を採用して示談したほうが双方にメリットが多いことに理由があります。
いくらご自身が訴訟提起、遂行が出来ると言っても、一般の方が適切に行うことは困難であるため、保険会社は任意保険基準により損害計算をします。
慰謝料も自賠責と同じか多少上回る程度の金額を提示されます。
後遺障害慰謝料だけでも弁護士に依頼すべきといえます。
3 後遺障害10級の逸失利益
後遺障害が認定されると、残存した後遺障害のせいで労働能力が低下するとされます。
等級ごとに一律に扱われ、低下した労働能力分について逸失利益が支払われます。
ただし、醜状痕や歯科などの場合、ケースによっては逸失利益がなし、もしくは、かなり減額されることもあります。
逸失利益は下記のように計算します。
事故前年の年収×労働喪失率×労働可能年数の上限67歳までのライプニッツ係数
例えば、40歳、年収500万円の方であれば、10級の労働喪失率は27%となっており、
67-40=27年のライプニッツ係数は18.327となります。これを計算すると
500万円×0.27×18.327=24,741,450円
となります。
以上後遺障害等級10級について説明でした。
該当する傷病を見れば一目瞭然ですが、非常に思い症状といえ、今後の生活に重大な支障を与えることになります。
そのような状況で泣き寝入りすることは、その後の人生を困難なものにしてしまいます。
そうならないように、専門家である弁護士に相談すべきです。
是非当事務所の初回無料相談をご利用ください。
適切な治療、検査を受けること、後遺障害診断書のサポート、適切な賠償金を得るための示談交渉、場合によっては訴訟を提起することなど、交通事故に精通する弁護士しかできないことをしっかりとアドバイスさせていただきます。
